懸想文

国語講師 吉田裕子のエッセイ、歌舞伎観劇メモ、古典作品や長唄・端唄の現代語訳など

2017-09-04から1日間の記事一覧

176「身にしみてあはれなるかないかなりし秋吹く風をよそに聞きけむ」(和泉式部集)

『和泉式部集』176番 身にしみて あはれなるかな いかなりし 秋吹く風を よそに聞きけむ 『続後撰和歌集』恋四、『万代集』秋上に採録。 詞書: ものいみじう思ふ頃、風のいみじう吹くに (ひどく思い悩む頃、風が激しく吹くので) 秋: 「飽き」との掛詞 (し…