懸想文

国語講師 吉田裕子のエッセイ、歌舞伎観劇メモ、古典作品や長唄・端唄の現代語訳など

自作短歌

好きな古典和歌3首と自詠3首

第二十二回 文学フリマ東京(2016.5.1 流通センター)に出店してまいりました。明日5/1(日)11時〜は文学フリマ@流通センター。セ-06で出店します。「山月記外伝」「こころ後日談」という二次創作2編を収めた『精選現代文 迷作編』(200円)と、短歌の本『裕…

(自作短歌)世の中の溌剌とせる月曜の九時に風呂にて『智恵子抄』読む ~ フリーランス生活の恍惚と不安

智恵子抄 (280円文庫) 作者: 高村光太郎 出版社/メーカー: 角川春樹事務所 発売日: 2011/04/15 メディア: 文庫 購入: 1人 クリック: 7回 この商品を含むブログ (2件) を見る 世の中の溌剌とせる月曜の九時に風呂にて『智恵子抄』読む (よのなかのはつらつと…

(自作短歌)夏色に染まりたる空かすみゆく やさしく夜を迎えなんとす

夏色に染まりたる空かすみゆく やさしく夜を迎えなんとす(なついろにそまりたるそらかすみゆく やさしくよるをむかえなんとす) 夏の空というと、ふつう、こんなイメージ。 でも、夕方が近付くにつれ、空の色がやわらかくなっていくような気がする。 少し優し…

(自作短歌)夢中にて走り抜けたる夏の日が夢でありきと後に知りなむ

夢中にて走り抜けたる夏の日が夢でありきと後に知りなむ(むちゅうにてはしりぬけたるなつのひがゆめでありきとのちにしりなん)高校野球が好きだ。プロ野球も好きなのだけど、高校野球、その中でも夏の高校野球、甲子園には特別なものを感じてしまう。教え子…

(自作短歌)行く末の心もとなさ分け持ちてただ寝汚く眠らるる冬

行く末の心もとなさ分け持ちてただ寝汚く眠らるる冬(ゆくすえのこころもとなさわけもちてただいぎたなくねむらるるふゆ)フリーランスになった1年目のころ、仕事といえば、夕方からの塾や家庭教師だけ。書き物の仕事も特にしていなかったので、(今思えば)毎…