懸想文

国語講師 吉田裕子のエッセイ、歌舞伎観劇メモ、古典作品や長唄・端唄の現代語訳など

2015-12-27から1日間の記事一覧

12/20(日)-12/26(土)の1週間で読んだ本

高校生のとき読んでいた参考書を読み返して驚いたのが、13年も経った今も、よく、読んだときの感覚を覚えているということ。あのころに繰り返して読んだものは、「覚えよう!」「覚えなくては!」という意識とは別に、頭と心に染み込んでいるのだなぁ、と。…

俊寛(歌舞伎 近松門左衛門『平家女護島』より) 見どころ、あらすじなど

「平家女護島」の二段目「俊寛」は、鹿ケ谷での平家打倒の企てが露見し、鬼界ヶ島に流された流人たちを描いた作品です。三人の流人の内、俊寛一人が島に残される、その悲劇が作品の主眼です。『平家物語』や能の「俊寛」をもとに書かれた、近松門左衛門によ…