11/29(日)-12/5(土)の1週間に読んだ本
今週は、充実した雑誌や図録、筋書きに胸をときめかせた1週間でした。『家庭画報』や『婦人画報』『和楽』『演劇界』の新年号のおめでたさ。
講談社野間記念館の図録に、講談社創業者の野間さんの、以下の言葉が載っておりました。
雑誌の本領は、雑なるにあると。(中略)この尊重すべき『雑』が無かったならば、人は単調に苦しんで、寧ろ生きていても、詰まらないと感ずるかもしれない。幸いなことには、この『雑』がある故に、人はそれぞれ自分の性分に適するものを選んで来て、欣然として、歓喜の生を、送り迎えるのである。
今週読んだ雑誌はどれも、この『雑』の魅力にあふれていました。編集部の皆さんの手間暇のおかげで、たった数百円から千数百円払うだけで、様々な分野の楽しい情報に触れられることは本当に幸せなことです。
隅から隅まで楽しい一冊。52円切手をわざわざ貼ってでも、読者ハガキを書こうとしている自分がいます。 >> 【至急】塩を止められて困っています【信玄】 飛鳥新社 https://t.co/JI4fMFvIPs
— 吉田裕子(国語講師) (@infinity0105) 2015, 11月 30
文学史上、あまり評判が良いとは言えない集だけど、私は昔から好きなんだよなー。ケのものとして、ある和歌が好きなんだなー。 >> 後撰和歌集 (新 日本古典文学大系) 岩波書店 https://t.co/uisZYlV2MP
— 吉田裕子(国語講師) (@infinity0105) 2015, 11月 30
後撰和歌集に、元良親王の「来や来やと待つ夕暮れと今はとて帰る朝(あした)といづれかまされり」という歌がある。平家物語で、太皇太后多子が「待つ宵と帰る朝とは、いづれかあはれはまされるぞ」と尋ね、小侍従が「待つ宵のふけゆく鐘のこゑきけば あかぬ別れの鳥は物かは」と詠んだ話を連想。
— 吉田裕子(国語講師) (@infinity0105) 2015, 12月 2
11年前の写真集。実家の父(六本木歌舞伎の名古屋公演を一緒に見に行った)が、「ブックオフに海老蔵の本があったぞ」とわざわざ買って送ってくれたもの。やはり彼の役者写真は麗しい。 >> 写真集市川海老蔵 (十一代目襲名記念) 淡交社 https://t.co/6LRCEw13wM
— 吉田裕子(国語講師) (@infinity0105) 2015, 11月 30
このお正月も上演される、白浪五人男の弁天小僧の写真があって、楽しみなイメージを膨らませることができました(^^) >> 初春花形歌舞伎 | 新橋演舞場 | 歌舞伎美人(かぶきびと) https://t.co/5UB0fi5ar7
— 吉田裕子(国語講師) (@infinity0105) 2015, 11月 30
今月、海老蔵さんは京都南座で勧進帳の弁慶をおつとめです。偽山伏とはいえ、山伏の役をつとめるなら、イメージを掴むためにも、と勧められて、平成11年、大峰山入峯修行を体験されたそうです。 >> 大峰山登山案内・大峰山行事案内 https://t.co/RGH4WnmRn9
— 吉田裕子(国語講師) (@infinity0105) 2015, 11月 30
新之助時代、光源氏をつとめることになった際、『源氏物語』を1頁も読んだことのなかった海老蔵さんは、寂聴さんに「光源氏って一口に言ってどんな人ですか」と尋ねたんだそう。寂聴さんは、「自分は何をしても許されると思っている帝の御子」と答えたんだそうです。
— 吉田裕子(国語講師) (@infinity0105) 2015, 11月 30
それに対する海老蔵さんの答えは「俺、嫌だなあ、そんなやつ」だったんだそうです(笑)
— 吉田裕子(国語講師) (@infinity0105) 2015, 11月 30
尾上菊之助さんインタビュー、「今、父からほんとうに早く受け継ぎたいと思う演目は、『髪結新三』『身替座禅』『土蜘蛛』。岳父からは『吃又』『一條大蔵卿』などを教わりたいです」など。 >> 婦人画報 2016年 01月号 講談社 https://t.co/gIVhkk6oXf
— 吉田裕子(国語講師) (@infinity0105) 2015, 12月 1
2月の演目(吉右衛門さん、菊五郎さん、菊之助さんの共演での籠釣瓶)が発表された今、『婦人画報』の親子写真がますますまぶしい(^^) https://t.co/Cibl9IHJ5A
『女暫』の中村七之助さんに、大阪城をバックにした『三升猿曲舞』の中村勘九郎さん。お父様や七緒八くんの写真も。最終日にもおっしゃっていた「一人だけいない」のお話をされていて切ないけれど…… >> 家庭画報 01月号 世界文化社 https://t.co/8XUnULoXpk
— 吉田裕子(国語講師) (@infinity0105) 2015, 12月 1
鷲田清一さんの『モードの迷宮』を引用している文章から作られた入試問題を解く機会があった。その内容が印象的だったので、その話をしたところ、「鏡に映る自己は他人の見る自己ではないし、自己演出も全き統制はきかない。自己には何処までも漸近するのみなのだね」と言われてドキドキするなど。
— 吉田裕子(国語講師) (@infinity0105) 2015, 12月 1
観たことのある作品が増えてきて、眺め甲斐のある一冊になってきました。 >> 芝居名せりふ集 演劇出版社 https://t.co/Q84ZUASigc
— 吉田裕子(国語講師) (@infinity0105) 2015, 12月 1
この企画、収録が先なのかな? 本が先なのかな? 第1回の放送を見て感動したスタジオトークほぼそのままの内容が読めることに感謝。良寛に、というより、中野東禅さんに惹かれている。 >> 良寛詩歌集 (100分 de 名著) https://t.co/2AhsFBFGH8
中野東禅さん「社会のしがらみの中で困った人が飛び出していく場所。だから宗教のことをアジール(避難所)と言ったりします」 #100分de名著
— 吉田裕子(国語講師) (@infinity0105) 2015, 12月 3
中野東禅さん「縁というのはただ流されているだけじゃなくて、それをどう主体的に生きるかという意味ですから」 #100分de名著
— 吉田裕子(国語講師) (@infinity0105) 2015, 12月 3
良寛の戒語はまるで『枕草子』の物尽くしのよう。 >> 良寛さまの戒語 https://t.co/dc9oBdWCWp
国立劇場の歌舞伎パンフレットは、「出演者のことば」で、若手まで幅広く取り上げてくださるのが嬉しい。やはり中村隼人氏はイケメンだし、これに載っている坂東新悟さんや澤村宗之助さんの優しい笑顔が素敵で、ますますファンになってしまう(^^) pic.twitter.com/ybEX8o6yUS
— 吉田裕子(国語講師) (@infinity0105) 2015, 12月 3
市川團子くんのインタビューが楽しい。染五郎さんと毎日お風呂で泳いだ話とか(笑) 「舞台に出たら緊張しなかった。六方、超気持ちいい! 猿之助さん、すごくかっこよかったな。見得切る時にぴかーんて光ってた」 >> 演劇界01 月号 https://t.co/mvDmxfTlqr
— 吉田裕子(国語講師) (@infinity0105) 2015, 12月 4
お三味線・鼓・踊り・仕舞、お稽古事は全部楽しいという團子くん。目標は、『黒塚』がしっかりできる俳優になりたい、と。きっと、四代目市川猿之助さんは、彼にとってヒーローなんだなぁ。
— 吉田裕子(国語講師) (@infinity0105) 2015, 12月 4
演劇界。1月号だけあって、インタビューに登場する面々が手書きの年賀状を描いてくださっているのだけど、片岡仁左衛門さんの達筆さ……! そして、中村吉右衛門さんや中村又五郎さん、坂東彌十郎さん、尾上右近さん、中村梅乃さんらの絵のうまさ……! ちなみに團子くんは『黒塚』の絵です。
— 吉田裕子(国語講師) (@infinity0105) 2015, 12月 4
講談社野間記念館の名品図録、「あぁ……っ!」となる絵がたくさんあって付箋だらけ(笑) 横山大観の富士山の絵、今の展示に出ている「不盡山」と題された絵の紺青が大好きたったのだけど、入っていなくて残念…… pic.twitter.com/guEgccXWze
横山大観「夜梅」という作品、「春の夜の闇はあやなし梅の花色こそ見えねかやは隠るる」を思い出さずにはいられない。
https://t.co/2I5rxRVkcQ
— 吉田裕子(国語講師) (@infinity0105) 2015, 12月 4
横山大観の「霊峰」「不盡山」、川村曼舟の「東山緑雨」、山内多門の「山色新」、山口蓬春の「富士百趣」など、大好きな絵がいくつもできました。 >> 「講談社 野間記念館|近代日本の風景画 https://t.co/TUEcGlu1Jz
— 吉田裕子(国語講師) (@infinity0105) 2015, 12月 4
集成、解説が手厚くてありがたい限り。先行する和歌作品を愛し、咀嚼した上で、自分自身の手応えのある言葉で和歌を詠んでいるような感じがして憧れる西行。 >> 山家集 新潮日本古典集成 第49回 新潮社 https://t.co/DHKfzfaYd8
— 吉田裕子(国語講師) (@infinity0105) 2015, 12月 4