懸想文

国語講師 吉田裕子のエッセイ、歌舞伎観劇メモ、古典作品や長唄・端唄の現代語訳など

花の成田山新勝寺 歌舞伎ゆかりの地であることを感じつつ、成田太鼓祭を満喫!

成田山新勝寺(千葉県成田市真言宗智山派のお寺)を訪ねました。

 

平将門の乱(935年)が開山の契機という、実に1000年以上の長い歴史を持つお寺です。荒廃していた時期もあったようですが、江戸時代、江戸での出開帳*1で注目を集めて以降、国内屈指の人気の寺院となりました。初詣には約300万人の人が訪れるそうです。

成田空港に近いこともあって、外国人観光客にも人気です。ミシュランガイドでも二つ星の評価を得ています。

 

さすが、はるばる訪れる甲斐のある、立派なお寺でございました!

特に、三重塔の豪華絢爛な色彩には見とれてしまいました。禅寺などの枯淡の風情も好きなのですが、一方で、ここの三重塔や、日光東照宮の陽明門のような華やかさにも惹かれます。

 

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この成田山新勝寺は、歌舞伎の市川宗家*2と代々、関係の深いお寺です。現在、市川海老蔵さんが「成田市御案内人」を務めているため、街中のいたるところで、豪快な海老蔵さんの毛振りのポスターを見ることができます。

 

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歌舞伎との縁を意識しながら、お寺の石灯籠などを見てみると、歌舞伎役者の名前が刻まれたものが……! 「これはいったい何代目の猿之助さんなんだろう?」などと考えつつ、楽しく散策しました。どうでしょう、人名、読めますかね……?

 

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さてさて、寺社仏閣を訪れるひとつの楽しみに、御朱印(ごしゅいん)があります。

成田山では、大本堂・釈迦堂・出世稲荷・光明堂・平和の大塔の5箇所でいただけるのですが(大本山 成田山のホームページにも記載)、今回は、時間の都合上*3、2つだけいただいてきました。

【左】大本堂:不動明王

【右】釈迦堂:釈迦如来 

 

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この大本堂や釈迦堂などからは、少々離れたところに、「出世稲荷」という商売繁盛・開運成就などのご利益を持つ神社があります。 

こちらはこじんまりとしていて、そのたたずまいも、真っ赤な絵馬も、かわいらしかったです。

 

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出世稲荷からまた境内に戻っても良かったのですが、人ごみに疲れ、脇道を通って薬師堂まで戻りました。ちょうど時節柄、桜の花吹雪が……。幸せな散策ができました♪

 

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私は今回、何の下調べもせずに4/9(土)に訪れたのですが、ちょうどこの週末に成田太鼓祭が開かれておりました。

nrtm.jp

 

街中のいたるところにステージがあり、伝統的な太鼓を披露するチームもあれば、ファレル・ウィリアムスの「HAPPY」で人々を盛り上げるイマ風のチームもありました。元気をもらいたい方は、この時期*4にお出かけになると良いのではないでしょうか。

 

夕方5時からは、新勝寺の大本堂前のステージがスタート♪ ステージ前の着席エリア以外なら、特に整理券などは必要なく、無料で見ることができます。(十分見えました。)

暗くなるにつれ、かがり火が映え、太鼓の迫力を引き立てていました。

 

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日没の頃から、表参道の方では、それぞれのお店がキャンドルの火をともし始めます。暖色の光に彩られる街の雰囲気、とても良かったです。

(ただし、お食事処も、お土産処も、新勝寺の事務所が閉じる頃には営業を終えてしまうお店が多いので、帰りに寄ろうとお考えの場合はご注意を~。)

 

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ごはんは表参道の菊屋さんで、成田名物の鰻重*5をいただきました。成田山のお不動さまにちなんで、「不動」という日本酒をチョイスしました(笑)
 
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*1:普段は拝めない秘仏をそのお寺とは別のところで特別公開すること。

*2:市川團十郎市川海老蔵の家系、成田屋

*3:御朱印の受付はどのお堂も16時頃までです

*4:2017年は4月15・16日の開催だそうです。

*5:日本酒一合とあわせて4,000円ほどでした。