端唄「春雨」歌詞と現代語訳
端唄「春雨」
春雨に しっぽり濡るる鶯の
羽風に匂う 梅が香や
花に戯れ しおらしや
小鳥でさえも 一と筋に
寝ぐら定めぬ 気は一つわたしゃ鶯 主は梅
やがて身まま気ままになるならば
サァ 鶯宿梅じゃないかいなサァーサ なんでもよいわいな
※『はうた俗曲集 一』(邦楽社)掲載の歌詞の旧かな・旧漢字を新表記に改めた
(現代語訳)
春雨にしっとり濡れる鶯の
羽風でかぐわしく漂う梅の香
梅の花に戯れる可憐な鶯
そんなはかない小鳥でさえも
ねぐらはしっかり決めたもので
一筋にその梅の木に暮らすもの
わたしは鶯で あなたは梅
いつかわたしが自由の身に
思いのままになるならば
そしたら鶯宿梅になれるかしらん
ああもうどうだって良いわ