懸想文

国語講師 吉田裕子のエッセイ、歌舞伎観劇メモ、古典作品や長唄・端唄の現代語訳など

2016-06-01から1ヶ月間の記事一覧

市川染五郎さん初の巡業座頭(松竹大歌舞伎 東コース)

松竹大歌舞伎の染五郎さん 東コースの初日(江戸川区総合文化センター)に参りました。冒頭は、定式幕の前で、染五郎さんお一人でのスーツでのご挨拶。麺屋一燈のつけ麺についてなど、巡業公演らしくご当地ネタを盛り込みつつ、歌舞伎の歴史や演目の内容など…

端唄「鶴亀」歌詞と現代語訳

端唄「鶴亀」 庭の砂(いさご)は金銀の玉を連ねて敷妙(しきたえ)の五百重(いおえ)の錦や瑠璃の扉(とぼそ) 硨磲(しゃこ)の行桁(ゆきげた)瑪瑙(めのう)の橋池の汀(みぎは)の鶴亀は 蓬莱山も余所(よそ)ならず君の恵みぞ ありがたき 山河草木(…

端唄「春雨」歌詞と現代語訳

端唄「春雨」 春雨に しっぽり濡るる鶯の羽風に匂う 梅が香や花に戯れ しおらしや小鳥でさえも 一と筋に寝ぐら定めぬ 気は一つ わたしゃ鶯 主は梅やがて身まま気ままになるならばサァ 鶯宿梅じゃないかいな サァーサ なんでもよいわいな ※『はうた俗曲集 一…

端唄「梅にも春」(歌詞と現代語訳)

端唄「梅にも春」 梅にも春の色そえて若水汲みか 車井戸音もせわしき 鳥追いや朝日にしげき 人影を若しやと思う 恋の欲遠音(とおね)神楽や数とりの待つ辻占(つじうら)や鼠鳴き 逢うてうれしき 酒(ささ)機嫌こい茶が出来たら上がりゃんせ(ササもっとい…

国立劇場『魚屋宗五郎』 2016年6月歌舞伎鑑賞教室 中村橋之助さんの宗五郎、中村梅枝さんのおはま

6月の初日(6/2)は、中村梅枝さん見たさに国立劇場に行きました〜。 今月は歌舞伎鑑賞教室。中高生たちの文化教室に使われる企画ですが、席が空いていれば、一般の方も入れます。 11:00〜13:10(14:30〜16:40)と、コンパクトな公演。何と、お求めやすいお席は1…