読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

懸想文

国語講師 吉田裕子のエッセイ、歌舞伎観劇メモ、古典作品や長唄・端唄の現代語訳など

11/29(日)-12/5(土)の1週間に読んだ本

今週は、充実した雑誌や図録、筋書きに胸をときめかせた1週間でした。『家庭画報』や『婦人画報』『和楽』『演劇界』の新年号のおめでたさ。 講談社野間記念館の図録に、講談社創業者の野間さんの、以下の言葉が載っておりました。 雑誌の本領は、雑なるにあ…

八代目中村芝翫 襲名披露(現:中村橋之助)記者会見の文字起こし(衛星劇場放送内容の全文)

中村橋之助さんが2016年10月、八代目中村芝翫を襲名されるということで、9月28日、コートヤード・マリオット銀座東武ホテルで記者会見が開かれました。 www.kabuki-bito.jp その模様は各媒体の記事で紹介されましたが、その映像(挨拶を全部、質疑応答1つ)…

11/22(日)-11/28(土)の1週間に読んだ本

文学フリマに向けて自作短歌を整理したり、とある公募に向けて文章をまとめたり、新古今和歌集と格闘したりしていた一週間でした。井上ひさしさんの遺志を継ぎ、山田洋次さんが書き、森本千絵さんが描いた絵本。20日発売のこの本、読みたいと思っていたら、…

11/15(日)-11/21(土)の1週間で読んだ本

本を読むと、手帳にメモを取ることが多いのですが、今週はたまたまその写真を上げている本がふたつ。字が汚くてお恥ずかしい限りですが(^^;; SWITCHでの対談が面白かった山極寿一先生の本。「勉強法」という書名には違和感。「生き方」の本として読む分には…

11/8(日)-11/14(土)の1週間で読んだ本

8日の日曜日、平泉(岩手県)に旅行に出かけました。あいにくの雨でしたが、貴重なものをたくさん見ることができました! その興奮さめやらず購入した図録が、今週の読書始めです。 また、今週は主宰勉強会「吉祥寺 古典を読む会」がありました。テーマは「…

11/1(日)-11/7(土)の1週間で読んだ本

学校の授業で『こころ』(夏目漱石)を扱うため、『こころ』関係の本をたくさん読んでいます。教えるとき、授業というはっきりした〆切がある分、集中的にいろいろ読むことができるので、楽しいですね♪ いろいろな解釈のできる『こころ』。授業が終わるころま…

10/25(日)-10/31(土)の1週間で読んだ本

塾の授業がお休みになる週だったので、たくさん本が読めたら良いなぁーと思っていたのですが、蓋を開けてみたら、お芝居ばかり見ていて普段よりも読んでいないという体たらくでした!「昼の部」「夜の部」と数えずに、作品ごとに数えれば、週に14本も見た訳…

いとしの儚(劇団扉座)@座・高円寺を観てきました!

8月の『新・水滸伝』や10月の『ONE PIECE』、横内謙介さんが脚本を書いたスーパー歌舞伎・スーパー歌舞伎Ⅱを立て続けに見て魅了された私は、横内さんが主宰し、脚本・演出をつとめる劇団扉座の公演も観に行くことにしました。劇団扉座公式サイト~厚木市・市…

NHK古典芸能鑑賞会(第42回 歌舞伎「身替座禅」)の感想

NHK主催の古典芸能鑑賞会、歌舞伎「身替座禅」(尾上菊五郎さん主演)を拝見してまいりました。 イベント詳細・申込(第42回 NHK古典芸能鑑賞会) | イベント・インフォメーション | NHK(日本放送協会) このイベント、安い席は1,000円~。このお値段で…

錦秋名古屋顔見世@日本特殊陶業市民会館 中村吉右衛門さんらが「俊寛」「松浦の太鼓」ほか

「錦秋名古屋顔見世」の千穐楽にお邪魔してまいりました。 今回1番のお目当ては、吉右衛門さんの「俊寛」でした。本公演だけで10回以上演じていらっしゃる当たり役ですが、東京で今後、演じてくださるかどうかは未知数。「見逃すわけにはいかない!」と、…

10/18(日)-10/24(土)の1週間に読んだ本

独立したブログ記事も書きましたが、猿之助さんの写真集が印象に残っています。来週は塾がお休みなので、たくさん読めたら良いなぁ……(^^)写真集『四代目 市川猿之助』 感想など - ヨシダユウコの覚え書き3,780円ということで一瞬躊躇したけれど、「現代版役…

写真集『四代目 市川猿之助』 感想など

ワンピース歌舞伎など、乗りに乗っている四代目 市川猿之助さん。この10月、豪華な写真集が発売されました!四代目 市川猿之助作者: 長塚誠志出版社/メーカー: パイインターナショナル発売日: 2015/10/10メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブロ…

10/11(日)-10/18(土)の1週間に読んだ本

ヤフオクで、古い歌舞伎の筋書を集めるのにハマっております。今週は、手もとに届いた戦前の筋書を読むのが楽しくて仕方ありませんでした~♪ 昭和6年七月興行 東京劇場の筋書を手に入れました。義経千本桜、色彩間苅間、一本刀土俵入、かっぽれ、と今日もよ…

【ネタばれ】ワンピース歌舞伎(スーパー歌舞伎Ⅱ『ONE PIECE』) サンジ・ボンクレーが評判 主演:市川猿之助さん

ワンピース歌舞伎、行ってまいりました!! onepiece-kabuki.com 様々な挑戦を重ねるスーパー歌舞伎・スーパー歌舞伎Ⅱの中でも、今回の「ONE PIECE」は、大胆な挑戦の作品だと思うのです。 何と言っても、累計発行部数3億部を超える、少年マンガの中で最も人…

10/4(日)-10/10(土)の1週間で読んだ本

カルチャースクールや講演の準備として読んだ古典文学の本、そして、趣味の歌舞伎の本の1週間でした。 届いたよ。最近とても中村扇雀さんが好きなので、インタビューが嬉しい。「虎之介は、十七歳の自分にできる最高の仔獅子を一所懸命目指している感じがし…

『源氏物語』五十四巻の一行要約 あらすじを把握したい方のために

『源氏物語』54帖を概観できるよう、各帖のあらすじを1行でまとめました。 桐壺 光源氏の誕生。母・桐壺更衣は帝のの他のきさき達からの嫉妬で病死。 帚木 光源氏17歳。ライバル頭中将らと恋愛談義。中流の人妻・空蝉との恋。 空蝉 空蝉宅に忍び込む光源氏だ…

坂東玉三郎さんが評判の「阿古屋」、十月の歌舞伎座 夜の部(芸術祭十月大歌舞伎)

歌舞伎座 2015年10月「松竹創業百二十周年 芸術祭十月大歌舞伎」夜の部を観てまいりましたので、簡単に感想などを。 芸術祭十月大歌舞伎 | 歌舞伎美人(かぶきびと) 今月の夜の部は「阿古屋」と「髪結新三」ですが、何と言っても、坂東玉三郎さんが艶やかな傾…

9/27(日)-10/3(土)の1週間で読んだ本

院試に、「興味を持っている作品について、その理由と、作品に関し勉強してきた内容と、これから研究していく方向性について1000〜1200字で書く」という出題があることが分かっていた(数年間ずっと同じ問題だった)ので、『義経千本桜』について書くことに…

9/20(日)-9/26(土)の1週間で読んだ本

『今昔物語集』を取り上げる「吉祥寺 古典を読む会」に関連して、芥川龍之介の短編をいろいろと読んだ一週間でした。(あれこれ読んでいますが、全て足しても、たいしたページ数ではありません(笑))11月の「吉祥寺 古典を読む会」『俊寛』でも、参考作品とし…

歌舞伎座 九月大歌舞伎 昼の部(秀山祭「双蝶々曲輪日記」序幕、「紅葉狩」、「競伊勢物語」)

『伽羅先代萩』@秀山祭九月大歌舞伎(歌舞伎座 夜の部)の感想 ~めいぼくせんだいはぎ~ - ヨシダユウコの覚え書き夜の部(↑)に続いて、歌舞伎座 昼の部にも行ってまいりました。見終わっての第一声は「つ、つかれた……」。キリのお芝居、『競伊勢物語(だてく…

赤坂大歌舞伎(中村勘九郎・中村七之助 兄弟の『操り三番叟』『お染の七役』熱演) 感想

開催が発表されて以来、ずっと楽しみにしていた「赤坂大歌舞伎」。千穐楽も近付く、23日(水)昼の部を観て参りました。前日には偶然、11年前の『演劇界』別冊の若手花形歌舞伎特集を入手。勘九郎(当時は勘太郎)さんの記事を読み、テンションを上げて臨みます…

9/13(日)-9/20(土)の1週間で読んだ本

今週は何と言っても、つんく♂さんの自叙伝・闘病記である『だから、生きる。』を読んだことが忘れられない。今週ちょうど、インタビュー番組も放送されていたけれど、仮定法的な問いかけを断ち、「生きる」という覚悟を決めたつんく♂さんの姿。 自著を発見し…

四代目 市川猿之助さんの出演した「ウチくる!?」のメモ

ウチくる!? 2015年9月13日(日)放送 市川猿之助:銀座・楽屋飯Best3 - フジテレビ 「ウチくる!?」に、市川猿之助さんが出ていらした際におっしゃっていたこと。 (馬場典子さんが、猿之助さんの魅力を「余力を感じるところ」と語る。その原因として、テレ…

9/6(日)-9/12(土)の1週間で読んだ本

金曜日にお着物を買いに行くことが決まっていたので、着物入門の本を夢中になっていた1週間でした。結局、卒業式や友人の結婚式に着ていけるような色無地をひとつ、日常生活のオシャレとして着ることのできそうな紬をひとつ、呉服屋で買いました。その勢い…

『和泉式部集』現代語訳 恋の和歌3首(80-82)

『和泉式部集』「恋」より80「いたづらに身をぞ捨てつる人を思ふ心や深き谷となるらん」(いたづらにみをぞすてつるひとをおもふこころやふかきたにとなるらん)訳「むなしくも、恋に我が身を堕としてしまいました。人を想う心は、深い谷となっているのでしょ…

8/30(日)-9/5(土)の1週間で読んだ本

学校も新学期がスタート。来週には、塾の新学期も始まります。移動時間を活かして、たくさん読めたら良いなぁ(*^^*) NHKの昔話法廷が面白いので、元祖・昔話法廷とも言うべき、こちらの作品を引っ張り出してみた。皮肉と言うより、あからさまな厭味が続くと…

『伽羅先代萩』@秀山祭九月大歌舞伎(歌舞伎座 夜の部)の感想 ~めいぼくせんだいはぎ~

<a href="http://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/2015/09/_1_5.html" data-mce-href="http://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/2015/09/_1_5.html">秀山祭九月大歌舞伎 | 歌舞伎美人(かぶきびと)</a> 9/4(金)、歌舞伎座 夜の部に行…

8/23(日)‐8/29(土)に読んだ本

「旅先でいっぱい本を読むぞ!」と意気込んでいた割に、「吉祥寺古典を読む会」の年報の発行準備などにてんてこ舞いで、あまり冊数を読めなかった1週間でした。 あと、ここに載せてないものも含めて寺社のパンフレットや美術館・宝物殿の図録に読みふけって…

8/16(日)-8/22(土)で読んだ本

歌舞伎役者関係の本ばかり読んでいた1週間(笑)昔、レッドブルのメンタルVer.みたいな感覚で、起業家さんの自叙伝や自己啓発本をたくさん読んでいた時期があった。前向きな姿勢や弛まぬ努力が綴られた本を読んで、「あぁ、私も頑張ろう」と。最近はその役割を…

芥川龍之介『俊寛』の読書メモと、その背景にある「俊寛もの」の蓄積

羅生門・鼻 (新潮文庫) 作者: 芥川龍之介 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2005/10 メディア: 文庫 購入: 3人 クリック: 38回 この商品を含むブログ (88件) を見る 10月の錦秋名古屋 顔見世でも、10月末からの平成中村座でも、『平家女護島 俊寛(へいけに…

太宰治『富嶽百景』から、富士山への評価など

富嶽百景・走れメロス 他八篇 (岩波文庫) 作者: 太宰治 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 1957/05/06 メディア: 文庫 購入: 3人 クリック: 23回 この商品を含むブログ (29件) を見る 太宰は、その、思春期を引きずったような感受性(今だと「中二病」と評…

八月納涼歌舞伎 第1部「おちくぼ物語」「棒しばり」・第2部「逆櫓」「京人形」感想@歌舞伎座

歌舞伎 棒しばり(Bo Shibari) - YouTube こちらの映像は、中村勘三郎さんと坂東三津五郎さんが演じた「棒しばり」。今回の歌舞伎座、八月納涼歌舞伎 第1部では、それぞれの長男である中村勘九郎さん・坂東巳之助さんの共演で「棒しばり」がかけられていま…

8/9(日)-8/15(土)の1週間で読んだ本

備忘録がてら、毎週貼り付けてみようと思います。 週刊朝日増刊 甲子園2015 - 2015年 8/10号 [雑誌] 出版社/メーカー: 朝日新聞出版 発売日: 2015/08/01 メディア: 雑誌 この商品を含むブログ (2件) を見る 94年生まれで、ついこの前高校生だった大谷翔平く…

八月納涼歌舞伎(歌舞伎座) 第3部「芋掘長者」「祇園恋づくし」感想 中村勘九郎・七之助兄弟と坂東巳之助らが魅せる

さて、 #八月納涼歌舞伎 にやってまいりました。 #歌舞伎座 #歌舞伎 http://t.co/WbHk98dyvR pic.twitter.com/trA6pNYIhs— 吉田裕子(国語講師) (@infinity0105) August 12, 2015 夜の部1つ目の演目は、今年2月に亡くなった十世 坂東三津五郎さんが復活さ…

(読書メモ)夏目漱石の描く「嫉妬」の生々しさよ――『彼岸過迄』より

彼岸過迄 (新潮文庫) 作者: 夏目漱石 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1952/01/22 メディア: 平装-文? 購入: 2人 クリック: 39回 この商品を含むブログ (47件) を見る 『彼岸過迄』がセンター試験の題材となったことがある(2008年)。出題されたのは「須永…

(自作短歌)世の中の溌剌とせる月曜の九時に風呂にて『智恵子抄』読む ~ フリーランス生活の恍惚と不安

智恵子抄 (280円文庫) 作者: 高村光太郎 出版社/メーカー: 角川春樹事務所 発売日: 2011/04/15 メディア: 文庫 購入: 1人 クリック: 7回 この商品を含むブログ (2件) を見る 世の中の溌剌とせる月曜の九時に風呂にて『智恵子抄』読む (よのなかのはつらつと…

『住吉物語』現代語訳〜お茶の水女子大 国語入試問題解答例 2012年古文

【リード文】次の文章は『住吉物語』の一節で、主人公の姫君が、やむを得ぬ事情によりひそかに父中納言の家を脱け出して住吉の浦(住の江)へ下ったところである。 【本文冒頭】住吉には、やうやう冬ごもれるままに、いとさびしさまさりて…… 【素材文(『住…

(自作短歌)夏色に染まりたる空かすみゆく やさしく夜を迎えなんとす

夏色に染まりたる空かすみゆく やさしく夜を迎えなんとす(なついろにそまりたるそらかすみゆく やさしくよるをむかえなんとす) 夏の空というと、ふつう、こんなイメージ。 でも、夕方が近付くにつれ、空の色がやわらかくなっていくような気がする。 少し優し…

坂東玉三郎丈「歌舞伎の間口を広げようと思ったことはない」――『演劇界』(2015年9月号)インタビューより

演劇界 2015年 09 月号 [雑誌] 出版社/メーカー: 小学館 発売日: 2015/08/05 メディア: 雑誌 この商品を含むブログを見る 今月号は、巻頭に、坂東玉三郎さんのインタビュー(聞き手は、TBSアナウンサー 安東弘樹さん)。65歳になられてもなお、匂い立つ美し…

2015.8.2夜 六本木歌舞伎@中日劇場(名古屋)の感想 評判の東京公演よりも楽しく進化した「地球投五郎宇宙荒事」

「伝統は、たちどまらない。」東山線の駅で見かけた愛知淑徳大学のキャッチコピーが、妙に心に響く中、向かったのは名古屋の栄、中日劇場です。 地球投五郎宇宙荒事(ちきゅうなげごろううちゅうのあらごと) 地球投五郎 … 市川 海老蔵 駄足米太夫 … 中村 獅…

2015.7.31「引窓」「口上」「連獅子」(松竹大歌舞伎 巡業東コース 中村鴈治郎襲名披露)の中村壱太郎さん、中村虎之介さん

7月31日(金)@北とぴあの「松竹大歌舞伎(巡業 東コース)」を観てきました。「中村翫雀改め 四代目 中村鴈治郎襲名披露」の公演なのですが、中村壱太郎さんと中村虎之介さんばかり見つめてしまいました。 双蝶々曲輪日記 「引窓(ひきまど)」 南与兵衛後に…

佐々木健一『日本的感性 触覚とずらしの構造』(中公新書)のメモ

現代文や小論文の指導をしていて嬉しいのが、幅広い文章に触れられること。今日は、慶應義塾大文学部の小論文(2011年)の素材文が面白くて、幸せでした。 日本的感性―触覚とずらしの構造 (中公新書) 作者: 佐々木健一 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日…

(自作短歌)夢中にて走り抜けたる夏の日が夢でありきと後に知りなむ

夢中にて走り抜けたる夏の日が夢でありきと後に知りなむ(むちゅうにてはしりぬけたるなつのひがゆめでありきとのちにしりなん)高校野球が好きだ。プロ野球も好きなのだけど、高校野球、その中でも夏の高校野球、甲子園には特別なものを感じてしまう。教え子…

(自作短歌)行く末の心もとなさ分け持ちてただ寝汚く眠らるる冬

行く末の心もとなさ分け持ちてただ寝汚く眠らるる冬(ゆくすえのこころもとなさわけもちてただいぎたなくねむらるるふゆ)フリーランスになった1年目のころ、仕事といえば、夕方からの塾や家庭教師だけ。書き物の仕事も特にしていなかったので、(今思えば)毎…